個人的メモ

メモ・記録・日記

冬物の洗濯と発展途上国ドキュメンタリー

 

昔、冬物で“毛”が使われている衣類を洗うとなると手洗いをしていた。ちょっと背伸びをした価格帯の物を買うようになると、プチプラの時には思わなかったずっと綺麗な状態で使えるように大事に扱おうという気持ちがわいてきて、それで調べたら「手洗い推奨です」「手洗いしましょう」という記事で溢れていたのだ。

 

手にはゴム手袋、洗面所のシンクにぬるま湯を入れて、オシャレ着洗剤でじゃぶじゃぶ洗うんだけど、洗剤を流し切るのがもう大変。時間もかかるし、手間だし、何より気力が要る。面倒だから今日はやめようと後回しにした日は1度や2度じゃない。

 

私は家事が好きじゃないから、良い服を着て得られる気分の良さが洗濯の憂鬱さで人一倍ゴリゴリと減らされていった。何やかんや気持ちの差し引きはプラスで終われていたけれど、洗濯の憂鬱さは回数を重ねても変わらないのに、良い服を着るハッピー度は服の使用回数に反比例して減っていく。ある日「えーい、もうええわ!」と洗濯機を活用したら普通に合格ラインの出来栄えでポカンとしてしまった。現代の洗剤と洗濯機の有能さを侮っていた。

これまでの大変さに対する後悔よりも、もうこれからあの大変さを味合わなくて良いんだと感動した。その日から所要時間は30分から綺麗にネットに入れるための3分になった。

 

3月が見えてきた今日、ニットやマフラーをいくつか洗濯した。ニットは気まぐれな春の寒い日にまだ着るかもしれないけれど、『THE・冬!』なマフラーはもう来冬まで片付けてしまおうと思ったのだ。洋服ブラシでゴミを落とし毛の流れ整えて丁寧に畳んでネットに入れる。

 

洗濯機が働いている1時間と少し。その間にご飯を食べて、掃除機をかけて、アンケートに答えてポイントを稼いで過ごす。

もう何回も洗濯機を使って冬物の洗濯を楽にしてきたというのに、改めて『洗濯機ってすごく便利なアイテムだ』とこんなにもしみじみ感じたのは、発展途上国のドキュメンタリーを昨日観たからかもしれない。

 

私は割と何でもかんでも自分事と照らし合わせて考えてしまう癖があるようだ。それで気分が沈んでしまうこともあれば、“足るを知る“気持ちになることもある。今回は後者だった。あぁ、なんて便利なんだろう、そんな気持ちで溢れる。「家事が好きじゃないからなるべくやりたくない」なんて言っていられるのもここが日本だからだ。